八朔もち

昔、伊勢に住んでいました。
神宮で有名な街ですが、赤福でも有名ですね。昔(今もかな?)、一日餅というサービス?をしていらっしゃいました。
毎月一日の朝、一日参りをされる方の一服にどうぞ、ということで始められたらしく。初めは一日餅だけだったのですが、周辺のお店が、簡単な朝食も出すようになり、10年前?は大変な盛況ぶりでした。

で、一日餅の話。
毎月、一日だけのお餅があるわけです。正確に言うと、一年に一日だけのお菓子。
お餅と言うけれど、まあ、甘味ですね。毎月、その月の和菓子が作られてまして、8月は麦こがし味の赤福。これを八朔餅と言っていました。他の地方は赤福ではないとおもうけれど、八朔餅って、いろいろな土地で作られているようですね、というか。農繁期が終わって、早い稲は収穫かな?で。
八朔 - Wikipediaということのようです。
初物っておめでたいものですから。
実家の母は、野菜のはつものが採れると「初物食べると長生きできるよ」と言っていましたが。
日本の宗教文化的に言えば、初めて取れた神様のお供え的収穫物を人間がすこーし分けて頂く、ということから、神様のお力を分けて頂くという意味合いでしょうか。無病息災に通じますね。
で、そのお力を、お世話になっている方にもおすそ分け、という意味で贈答になったのではないか。と。
贈答品だからめでたいのではなく、おめでたいものだから贈答品なのですよねえ。