平野啓一郎『決壊』上下

本日読了、気持ちがザラザラする本でした。まあ、作者もそれを狙っているのでしょうけど…。
読むきっかけは、某司書さんのブログで紹介されていたからなのですが、ワタクシ、宇部に住んでますし←主要人物の住所。ああ、図書館も仕事に関係してますし。
まあ、あのようなイケイケ国会図書館員はイナイダロ・・いや、頭の切れる人がいらっしゃることは知ってますけど。複写係は暇職ぢゃないダロ、とか。宇部から小倉だったら、家族連れ移動の場合、JRよりは高速バスだよな、時間も値段も。とか。自家用車ないと生きていけないエリアだし。スイミングスクールにいくこと考えると自家用車無いと無理だよなーとか。
つまらない考証をしてしまいました。
平野さんが、というよりは、今の日本の働く世代年齢以下は、宗教より哲学に「尊さ」をみているのだろうなあ、と思います。「哲学宗教」。あ、某欧米系宗教が嫌だったら、世俗宗教ではない日本宗教を描いてほしいものです。表層的な理解ではなく。
平野さんはけして嫌いではない(頭のキレル人だとおもうし)けれど、作風はちょっと苦手です。
村上春樹もですが(翻訳は好きだが、作品は苦手)、地に足が付いてない、常に宙を5cm浮いている作風、ジグゾーパズルひとつひとつは鮮烈なのに、組み上げてみると不思議な立体だった、そんな印象です。
作者を気にいる自分が大好きな人には、たまらん人なのでしょうかねえ。。。ごめんなさい、キツイ表現でしょうかね。

決壊 上巻

決壊 上巻