歴史人口学

まだ学生だったころ、歴史人口学という言葉を聞いて、ほおぉ、と興味を覚えた記憶があります。でも、通っていた大学にはその専門の方がいらっしゃらなくて、他の道に進んだのでした。
図書館で働いていたころ、歴史人口学の本がそこそこ目について読んではいたのですが、久しぶりに本屋さんでこんな本に遭遇。

歴史人口学の世界 (岩波現代文庫)

歴史人口学の世界 (岩波現代文庫)

ちなみに、大学で見た本はこれ。
近世濃尾地方の人口・経済・社会

近世濃尾地方の人口・経済・社会

(amazonで表現されないので、データのみ。
『近世濃尾地方の人口・経済・社会』)
 余談ですが、自分の信条に関係なくデータを扱うのが本当の歴史家だと思うのだけど。昭和・平成なかばまでは、国文学や歴史学は思想の世界でしたね。
江戸時代、戸籍に相当する調査は結構綿密に行われているのだけど(宗門人別帳とか)、明治に入って体制が変わってから行政の方にも微妙に史料が残っていなかったり。全数調査ってのは無理な話ですね。
資料保存って大切なのだけど、案外現用文書って数年後に破棄され続けているみたいなので(公文書法が出来た後でもね)、昭和以降は微妙に空白の世界になるのかもしれないかな、と。新聞記事も、万全ではないことは周知のごとく。